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SNSでたびたび話題になる「炎上」って何?
SNSでは「炎上」という言葉がたびたび聞かれます。どのようなものなのか、メカニズムを見ていきましょう。
そもそも「炎上」とは?
「炎上」とは、SNS上で特定の企業や人物などのネガティブな口コミが広まったり、評判に悪影響を及ぼす論争が巻き起こったりすることを指します。時に、企業や人物の築き上げてきた信頼を失墜させるほどの出来事に発展することもありますので要注意です。
「炎上」が起こりやすいSNSはどれ?
「炎上」はSNS上の口コミによって広まるため、インスタグラムやツイッターといったSNSでいうと、その特性的にツイッターで起こることが多い傾向にあります。理由としては、インスタグラムはユーザーが投稿する写真・動画が中心コンテンツであるのに対し、ツイッターは写真・動画も投稿でき、さらにユーザー自身が語る言葉が中心コンテンツであるためです。
「炎上」のメカニズム、3つのフェーズ
「炎上」のメカニズムは以下のような3つのフェーズによってできています。
- 「炎上」の発端
まず、企業や個人がSNSでの発信をします。この時点では企業や個人はポジティブな拡散や共感を期待しているのですが、SNS上のユーザーが企業や個人に対する不信に言及して、ネガティブな発信を始めます。このフェーズは、およそ1時間〜6時間という短時間とされています。
- 「炎上」の拡散
SNS上に発信されたネガティブな口コミが、ユーザーの間で拡散されていきます。ツイッターの場合、他者のツイートを手軽に拡散できるリツイート機能や、キーワードで関連づけることができるハッシュタグ機能があるため、それらがネガティブに働きます。発端から12時間〜24時間ほどで次々に拡散され、「炎上」騒動となります。
- 「炎上」の延焼
もともとの発信者である企業や人物が「炎上」に気づいた時には、すでに手遅れです。仮に「炎上」の発端となった投稿を削除したとしても、SNS上のユーザーは履歴を画像でキャプチャ保存していることがあるため、火消しはできず、どこまでも延焼していきます。
過去に「炎上」した海外マクドナルドのハッシュタグキャンペーン事例
「炎上」の具体的な事例として、2012年に起こった海外マクドナルドの「#McDStories」ハッシュタグキャンペーン炎上事件を取り上げてみましょう。SNSでの「炎上」の認知が広まる以前の事件であるため、学ぶべき点が多い事例です。
ツイッターでの対話型ハッシュタグキャンペーン「#McDStories」が炎上の発端に
2012年、海外マクドナルドは自社サービスとして提供しているハンバーガーのビーフや、フライドポテトの原料であるジャガイモなどを生産する農家の活躍に関して、意見交換をユーザーとしたり、語り合ってもらったりするために「#McDStories」というハッシュタグを用いて、対話キャンペーンを始めました。
しかし、この「#McDStories」というハッシュタグに、過去にマクドナルドで嫌な思いをしたユーザーがネガティブな出来事を投稿し始めたことが発端で、「炎上」が始まります。この「炎上」はマクドナルドのネガティブな話題の拡散にとどまらず、反資本主義、反食肉主義などの思想的な論争に発展し、ベジタリアンの主張や宗教上の対立にまで波及し、結果として反マクドナルドのユーザーが大量に発生してしまいました。
「#McDStories」ハッシュタグキャンペーンは何が問題だったのか?
「#McDStories」ハッシュタグキャンペーンの「炎上」の発端については、以下のような問題点が挙げられます。
- 「マクドナルドについて語る」というテーマは、キャンペーンの話題として幅が広すぎた
- ポジティブな意見だけでなく、ネガティブな意見が投稿されるリスクを考えていなかった
- ポジティブな投稿が増えるようなインセンティブをユーザーのために用意していなかった
上記のような点を考慮に入れなかったために、海外マクドナルドの「#McDStories」ハッシュタグキャンペーンは大炎上してしまったと考えられるでしょう。
SNSでハッシュタグキャンペーンを企画するときには「炎上」対策を!
海外マクドナルドの「#McDStories」ハッシュタグキャンペーンを例に挙げて、「炎上」の仕組みを見てまいりましたが、いかがだったでしょうか。
企業のSNS担当者は、ハッシュタグキャンペーンのような拡散されやすい仕組みを用いてブランディング・集客・販促をする場合、「炎上」のリスクを常に考えておかなくてはいけません。
弊社のソーシャルハブツール「Twogood」は、特定のハッシュタグに関連した投稿内容を集めて監視したり、NGワードを設定してポジティブな投稿のみを収集してコンテンツ化したりすることも可能です。「炎上」対策のためにも、SNS担当者の方はこの機会にソーシャルハブツールの導入を検討してみてください。